HOW TO

衣類の便利帳

HOME > 衣類の便利帳 > クリーニング豆知識 > スーツの印象を変えるネクタイのケア方法

2022.05.20

スーツの印象を変えるネクタイのケア方法

ビジネスシーンでスーツを着こなす時にどんなおしゃれをしていらっしゃいますか?
「毎日違うスーツを着る!」という方いるかもしれませんが、
ほとんどの方が「何着かのスーツを着まわす。」ってカンジですよね!

スーツをワンパターンに見えないようにする工夫は?
シャツとネクタイに変化をつけないとね!
クローゼットの中にたくさんのネクタイがある!って方も多いと思います。
でも、いつも使うのはお気に入りの物だったり(*^^)

襟まわりは着る人のイメージを大きくかえる、大切な部分です。
上着の襟、シャツの襟、ネクタイなどなど・・・どれも三角形の集合体!
この【衣類の顔】とも言われている、Vゾーンに変化をつければ、
ぐぐっと印象が変わりますよね。

さて、今回は前回の靴のお手入れに引き続き、スーツの印象をぐぅ~んと変えるネクタイについてです。
「な~んだ、またメンズか・・・」と思われた方、ごめんなさいm(__)m
 
なぜ、ネクタイをするようになったの??
ネクタイの発祥の地はクロアチアって知ってました?

17世紀にヨーロッパ中を巻き込んだ30年戦争にクロアチアの騎兵部隊が戦場に出る時に、愛する妻や恋人が出陣する兵士の無事と活躍の祈りを込めて兵士の首にスカーフを巻いて戦場に送り出しました。

ルイ14世が宮廷ファッションに取り入れ、それがフランスの粋な御婦人達の目に留まり、たちまちパリで大流行したと言われています。

そのファッションはやがてイギリス、アメリカへと伝わり、現在のネクタイとなりました。
(今では昭和のテレビでしか見なくなった?
ネクタイを結んであげる奥様の姿も、コレの名残なんですかね。)

英語を除くヨーロッパの言葉ではネクタイのことをCRAVATE(クラヴァト)すなわち「クロアチア人」と呼ぶそうです。

これまでに様々なネクタイが登場して、現在に残る主な物が、蝶ネクタイ(ボウタイ)、アスコットタイ(礼装用)、ロングタイ(ビジネス用)などですね。

中でも、ロングタイが普及したのはVゾーンの変化によるそうです。
ベスト(チョッキ)の流行が下火になり、変わりにVゾーンを埋めるのに、ネクタイが適していたそうです。

シャツのボタンを隠し、身体の縦ラインを作る効果もあり、スーツを華やかに見せる演出をしてくれたそうです。

じつはネクタイには85通りの結び方があるそうなんですよ。
でも、基本の結び方に少し変化を付け加えただけのものなど、美的条件に合わないものなど・・・
広く普及しているものだと、結び目が大きい物や小さい物など、4通りぐらいかな?

どれも共通して注意して結びたいのが、結び目のすぐ下にできる、ディンプルといわれるえくぼですね。
ディンプルが上手にできていると、タイがきちんと結ばれている証拠です。
それに、キリッとかっこよく見えますしね!後は、長さに気をつけて、うまく結んでくださいね。

ネクタイをクリーニングしてますか?
ネクタイもスーツや靴と一緒で毎日同じものはを着用するのはあまりよくないんですよ。
なんでも、使い込みすぎるとクタ~としちゃいますしね!

先日、ご家庭で洗われたクチャクチャのネクタイの修正をお受けしました。
芯地もよれて、シルクが台無し!(>_<) お客様に聞いてみたら、「いやぁ・・・洗えるかなぁと思って。。。」とのことでした。 ネクタイの生地はバイアス(斜め)に作られていますので、手入れがちょっと難しいですね。 着用する時は伸縮性があって、すべりがよく、結び目も作りやすくて、ねじれないという特徴があるんですが、布目が動きやすいという欠点も。。。 また、ネクタイのほとんどがシルク素材ですので、染みがついたら、ちょっと厄介です。 下手にご自分で処置しちゃうと、シルクを傷めたり、色が抜けたりすることがありますから注意してください。 それに、ネクタイは芯地が入っているから、なかなかすっきり落ちにくい! 染みがついたら、すぐに専門店にご相談された方が良いですね。 てなわけで、小まめなクリーニングが必要になってきます。 ネクタイは汚れていないように見えて、思ったよりも汚れやすいんです。 女性のスカーフと同じですね。 お洋服だと汚れや着用感がすぐにわかるから、小まめにケアしてあげるけど、ネクタイとなると「ま、いいかぁ」と思われがち。でも、汚れがたまると本当に落ちないんです! 「最近、結び目の黄変を染み抜きしてほしい」というご依頼をよく受けます。 でも、落ちる場合と落ちない場合と半分半分なんですよ。 落ちなくなる前に、まずはクリーニングですね。 角度を変えて白く見えるのは、フィブリル化!
フィブリル化とは繊維の中のフィブリル(小繊維)が摩擦作用で表面に現れて毛羽立ち、ささくれる現象をいいます。
一番起こりやすいのはシルク素材ですが、テンセルなんかも起こりやすいですね。

フィブリル化が生じると表面反射が増して、しらけて見えるようになります。
ネクタイをつけている時に「下を向くと染み?」と思ってしまうんだけど、
「正面からみると、ない??」
まっすぐ見たら、何もないのに、角度を変えて斜めからみたら、白く見える。
これがフィブリル化なんです。

染みがついた時にあわてて擦ったりしちゃうとすぐにフィブリル化しちゃいますから、
こすらないように、そっと抑える感じで処置してあげてくださいね。

普段の予防策としては、クリーニング後撥水スプレーをかけると、
ちょっとの水分はコロコロ弾いちゃいますから、
染みになりにくいですよ。弊社でクリーニングしたネクタイにはすべて撥水スプレーをかけてます(*^^)v

それでも染みになったら、すぐに専門店にご相談されることをオススメします。

一覧に戻る

Page Top

無料診断のお申し込み